45定に寄せて


(志村先生からOB会スタッフ宛てに頂いたメールです)


皆様こんばんは。リーデルクランツ指揮者の志村です。

こちらは只今、九州は熊本に来ています。
ニュースでも再三報道されている通り、九州は連日雨が降り続いております。
有り難いことに我々の公演に影響はありませんが、これ以上被害が出ないことを祈るばかりです。

さて、リーデルクランツの定期演奏会、今年で45回を数えることになります。

私が指揮者に就いて5年目になりますが、思い返して4年前の初めての定演の際、少ない現役メンバーを補う為にOBOGの皆様にお力添えを頂いたことを忘れることは出来ません。

それから毎年、ずっとお世話になってきました。
私自身、日本の合唱界で名曲と言われるものを何曲も振らせて頂き、とても良い経験をさせて頂きました。

ですが、いつまでも皆様に甘えてばかりはいられない!と思っていたことも事実です。

お陰様で現役も少しずつ増えて(とは言えまだ12名ですが)、なんとか合唱団と言えるような布陣になって参りました。

そこで、現役メンバーの自立心を養う為、また私自身の研鑽の為にも、この45回定期という節目で、合同演奏の形を一段落させることに踏み切りました。

毎年年末のお忙しい中を時間を割いて支えて下さった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。

この節目の回に演奏するのに相応しい曲は何であろうか?
少し悩んだのですが、実は私の中では何年か前から暖めていた曲がありました。
ヘンデルの大曲「メサイア」です。
皆さんも「ハレルヤ」だけなら聴いたことがあるのではないでしょうか!?

では何故「メサイア」をやろうと思ったのか?
まずは作品の出来た経緯・内容から、12月に演奏するのに相応しいからです。
日本では12月というとベートーベンの第九一辺倒ですが、ヨーロッパではメサイアがかなり一般的なのです。

また今年はメサイアが作曲されてからちょうど270年なんです。
300年というようなキリの良さではありませんが、後30年は待てませんので。

加えて、合唱パートの負担を減らす為にも、ソリストの入る曲をやりたかったのです。

昨年の定期が終わった段階で実行委員の皆さんに《ヘンデルの「メサイア」をやりたい!!》と相談しました。
今まで日本語の歌が続いてきましたので、英語を歌うという点には賛否両論ありました。

ですが、何年か一緒に歌わせて頂く中で、皆さんならきっと大丈夫、いける!という思いを強く抱いていましたので、多少強引ながら「メサイア」に決めさせて頂きました。

もちろん全曲を演奏する訳ではありません。なにせ2時間半も掛かってしまう大曲ですので。
3分の1(約45分)にカットした抜粋でやります。

今までの合同で歌ってきたのは25分前後の曲でしたので、45分と聞くと長く感じられると思います。
ですが、今回はソリストを2人お迎えすることにしました(本来は5人必要)。

ですので合唱部分だけですと、今までとほぼ同じくらいの時間になります。
以前に川島さんから連絡があったと思いますが、合唱の曲数は8曲です。

また今までは私の全体練習だけでしたが、今回は各パートリーダーを中心としたパート練習も行うなど、より多くの方にご参加頂けるよう計画を練っています!

テノールのソリストには、以前から皆さんと同じステージに乗りたい、というご本人の希望もあり、岡部先生をお迎えすることに致しました!

また女声のソロは、不肖ながら私の家内(志村美土里)が歌わせて頂きます。

メサイアは「合唱音楽の最高峰」と言っても過言ではない作品だと私は思っています。
皆さんとこの音楽を奏でられることを楽しみにしています。

この第45回という記念すべき時に、是非皆様のお力をお貸し頂きたいと思っております。
よろしくお願い致します。

追伸:
今は熊本にいると言いましたが、明日には東京に帰ります。
そして明後日7日(土)は七夕であり、また「虹の会」の本番の日でもあります。
小田急線参宮橋のオリンピックセンターで、18時開演です。

武蔵のステージは、今年1月に惜しまれつつ亡くなられた林光さんの
「岩手軽便鉄道の一月」
を歌います。
少ないながらも頑張っている現役の姿を見に来て下さると、有り難く思います。

高温多湿と一年で一番健康を崩し易い時節です。皆様におかれましては、くれぐれもお身体をご自愛くださいませ。

今後ともリーデルクランツをよろしくお願い致します。

乱筆乱文を失礼致しました。

志村 一繁